全国社会科教育学会ISSA連携フォーラムの開催報告
「第4回 全国社会科教育学会ISSA連携フォーラム」が,10月24日(日)13:30~15:30,オンラインで開催された。
本年度のテーマは「Social Studies Education in the Time of the Pandemic (パンデミック時代の社会科教育)」であった。新型コロナウイルス感染(Covid-19)のパンデミックを経験している各国の社会状況,教育環境,それをふまえた社会科教育(教育内容の変化,教育方法の変化,新たな希望)やその実践について情報交換をすることを目的としていた。ISSA会長であり全国社会科教育学会顧問の原田智仁氏のあいさつにより開会した。その後,テーマに沿って,次の3か国の報告があった。
韓国(Republic of Korea)
〇「코로나 위기와 한국 초등사회과수업의 실천 사례 연구、Corona Crisis and A Case Study of the Practice of Korean Elementary School Social Studies Instruction、コロナ危機と韓国の小学校社会科授業の実践ケーススタディ」
・Dr. Nam, Ho Yeop(The Seoul National University of Education)
・Ms. Lee, Ji Hye (Seoul Midong Elementary School)
フィリピン(Republic of the Philippines)
〇「Paradigm Shifts in Social Studies Teaching and Learning in the Philippines Amidst the COVID-19 Pandemic: Experiences and Insights、COVID-19パンデミック中のフィリピンにおける社会科教授と学習のパラダイムシフト:経験と考察」
・Ms. Sheridan Matias Reyes(Jose V. Palma Senior High School in Quezon. Teacher Training Students under the Japanese Government (MEXT) Scholarship Program(教員研修留学生))
マラウイ(Republic of Malawi)
〇「Social Studies Education in the Time of the Pandemic: Focus on Malawi、パンデミック時代の社会科教育:マラウイに焦点を当てて」
・Ms. Judith Likishoni(Chiradzulu Secondary School. Teacher Training Students under the Japanese Government (MEXT) Scholarship Program(教員研修留学生))
休憩後,担当者である愛媛大学の鴛原の進行で質疑応答,意見交換をおこった。最後に,全国社会科教育学会国際委員長の峯明秀氏が閉会のあいさつをし,フォーラムは終了した。日本国内外から30名を超える(接続デバイス数は約30)参加者があった。全体を通して,3か国(日本を含めると4か国)の現状とその共通点と相違点の理解はなされ,困難な状況ではあるものの,新たな社会科教育の実践や研究についての可能性と意義が共有されたフォーラムであった。本フォーラムの開催にあたり,当日のZoomホストを,愛媛大学の井上昌善氏にご担当いただいた。今回の「第4回 全国社会科教育学会ISSA連携フォーラム」は,全国社会科教育学会国際委員会のもと,土屋武志と鴛原進が企画・運営に当たった。
文責:鴛原進